ビーシュリンプ(Bee shrimp)
■学名:Neocaridina sp.
■目名:エビ目(十脚目)
■科名:ヌマエビ科
■属名:カワリヌマエビ属
■撮影日:2009年5月17日

熱帯魚ショップへ行くと今、ほんの2cmほどの小型淡水エビの人気がもの凄く高いのである。
特に赤と白のコントラストが美しいレッドビーシュリンプの人気は異常とも言えるほどである。バーゲン当日はあっという間に売れ切れ状態になるほどだ。エビのオークションでは、非常にグレードの高いもので百万円の値が付いたこともあるというから、この過熱ぶりは半端ではない。
以前私も通称「茶ビー」といわれる基本種のビーシュリンプをコケ取り用にと水槽へ入れていたことがある。はじめは数匹だったがあっという間に倍以上に増えたことがあった。この様に環境さえ整っていれば比較的容易に繁殖可能なエビなのである。
今人気のレッドビーシュリンプは、日本の愛好家が基本種であるビーシュリンプの突然変の数個体からどんどん増やしてここまで一般に出回るようになった種である。以前はより赤の部分が広い方に人気があったようだが、最近はより白い部分が多い個体の方に人気が集中しているようだ。真っ白な個体は値段を見てもびっくりするような値段が付けられている。なんと3,000円以上のものまであった。この様な個体は真のマニアの人達が購入していくのだろう。
私としては、オーソドックスな方に興味がわく。もしかしたら突然変異で面白い個体が生まれるかも知れないですし・・・。
ところで、このエビが何故容易に繁殖が可能なのかというと卵の性質と孵化の状態にある。
繁殖補方法でいうところの卵の性質でいうと、ビーシュリンプは「大卵型(だいらんがた)」である。この卵の性質は、読んで字のごとく大きな卵で、数は少ないが孵化したらそのまま成個体と同じ形をした稚エビとして直ぐに餌を取る。
これに対して「小卵型(しょうらんがた)」は数が非常に多く小さな卵で稚エビよりも更に小さい「ゾエア幼生」という段階を踏む。これを大きくするのは至難の業と言っても良い。
従って、大卵型のエビは生存率において格段に良い成績が得られるということである。
これら大卵型のエビの繁殖はとても面白い。成熟した雌が脱皮するときに性フェロモンを出すらしく、それに気づいた雄が一斉にその雌を探そうとして水槽内を激しく泳ぎ回る。これを「産卵の舞い」と呼ぶらしい。
成熟した雌は脱皮して直ぐに雄に捕まり交尾を行う。その後直ぐに腹部の下にある複肢に10~25個の卵を付着させる。約20日後には稚エビとして孵化する。
雌の見分け方は、卵黄が頭の根元から背中に掛けてうっすらと確認できるようになったら成熟個体である。
ビーシュリンプであるが、生息地は香港である。白と黒の模様から蜂を連想させることから「ビー」の名前が付いた。しかし、生息地の環境破壊での激減や繁殖個体が長い間出回っていたことで、元祖のビー・シュリンプは、今やどれがどれやら分からなくなってしまっているのが現状とのことである。
ちなみに、この写真の個体はニュービーシュリンプとしてバーゲン品で売っていたものだ。調べてみると「中国ビーシュリンプ」とも言われているらしいのだが・・・。中国で採取されたワイルドものなのか。中国で繁殖された個体なのか。その真意は分かりません。
餌は、今やこのシュリンプブームで専用の物が何種類も売っている。植物性でも動物性でも何でも食べる雑食性であるが、ほうれん草を良く湯がいた物を与えるととても喜んで食べるらしい。しかし、農薬には非常に敏感なので無農薬の物でなければならないとのことである。
最適水温は20℃~25℃だが、15℃になっても死ぬことはないようで比較的低水温には強いようだ。逆に30℃を超すような高温になると弱い面があるようである。水質は弱酸性が適している。
この個体は、購入して僅か1週間後の5月16日に抱卵しているのを確認した。20個以上は抱卵しているであろうか。
6月の上旬には稚エビが孵化し乱舞することであろう。
楽しみである。
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